半夏生(はんげしょう)の頃

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「半夏生」は二十四節気の夏至から数えて11日目。七十二候の「雑節」として昔の暦に記されています。今年(2022年)は7月2日がその日に当たります。この日までに田植えを終える目安になっていたそうです。

この時季に咲く花が、その名と同じ「ハンゲショウ」。ドクダミ科の多年草で、葉っぱが半分白色が特徴です。

幼い頃、庭に咲きだした「ハンゲショウ」を見ると、梅雨時ということもあり、陰鬱な気分と夏への憧れに似た複雑なものを感じていました。

昔の日本人は、二十四節気、七十二候といった季節変化に対する豊かな感性を持ち、生活行事に季節変化を深く根付かせていました。

ところが昨今はどうでしょう。今年は早い梅雨明け、猛暑の毎日。

日本の季節が壊れていっているような恐ろしさを感じます。

これでは、季節変化を楽しむ情緒もなくなっていくようです。

これも、環境に負荷をかける現代人の暮らしが原因の一つなのでしょうか。

二十四節気、七十二候には、日本人の季節の暮らし、自然、食べ物のことなど、昔の人々の知恵がいっぱい詰まっています。もう一度、紐解き、大切なものを見つめ直し、ライフスタイルを少し変えていかなければと考えています。

人間のためにも、地球上に行きとし生けるもののためにも。

文責 猿渡 弘治

ハンゲショウ 7月2日 福岡市植物園にて撮影

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